読書ノート」カテゴリーアーカイブ

こそばゆい引用:清水唯一朗『近代日本の官僚』を読む

学生指導の必要があって、清水唯一朗『近代日本の官僚』(2013,中公新書)を読んだ。論旨明快、資料豊富で、たいへん勉強になる好著である。というか、昔ぼんやり考えたことが、明快かつ詳細に実現しているのを見て、うれしくなった … 続きを読む

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トロ字?ゲバ字?:田原牧『人間の居場所』を読む

題名に惹かれて、田原牧『人間の居場所』(集英社新書)を読んだ。同じ「居場所」でも、私の願うところとは違っていて、でもどこか共感できる内容だった。こちらの勝手な解釈を押しつけるなら、田原は社会の(マルクーゼ的な)一次元化に … 続きを読む

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「小さい」社会学について考える:「大きい」社会学と「小さい」社会学、その2

前便に続いて「小さい」社会学について考えてみたい。「大きい」「小さい」などと感覚的な言葉で言い換える必要などなく、マクロ社会学、ミクロ社会学でいいのではないか、という異論が考えられる。が、さて、この言い方最近あまり聞かな … 続きを読む

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「大きい」社会学と「小さい」社会学:歴史社会学批判その3

昔話の「雀のお宿」は、よいお爺さんは舌切り雀から「小さい」つづらをもらい、中身の宝で豊かになるが、悪いお婆さんは「大きい」つづらをむりやり奪い取ったものの、中身はお化けでビックリという話である。さて、先便で歴史社会学を連 … 続きを読む

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最初に読む社会学の本2:日本のものでは『現代日本人の意識構造』

社会学もまた他の社会諸科学と同じく輸入学問なので、基本文献が翻訳書になることは致し方ない。ただその後の展開を見ても、『自殺論』や『プロ倫』や『自由からの逃走』に匹敵するような理論の独創性、方法の工夫、人間探究の味わい、読 … 続きを読む

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遙かなる有賀喜左衛門:本郷和人『新・中世王権論』を読む

呉座勇一『応仁の乱』が巷に流行っているそうなので、天邪鬼の私は、本郷和人『新・中世王権論』(文春学藝ライブラリー,初版は2004年)を読むことにした。当今の中世日本史学の、とくに文献史学の権威(東大史料編纂所教授)の手に … 続きを読む

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社会学は何でないか:亀田達也『モラルの起源』(岩波新書)を読む

このブログでも言及したことのある岸政彦氏がより若い同業者と書いた『質的社会調査の方法』(有斐閣)は、近頃では出色の社会調査の教科書だと思われ、学生によく勧めるのだが、1点いだたけないところがある。それは「社会学って何?」 … 続きを読む

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新丹那トンネルをぬけると三島だった:新幹線の社会学3

昔の日本近代文学だと、国境の長いトンネルを電気機関車で抜けると雪国で、個性的な芸者と腐れ縁になったり、高原の別荘地にアプト式鉄道で登ると肺病やみの美少女がサナトリウムにいて、生と死について考えたりするのだが(こちらは2作 … 続きを読む

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歴史社会学者ではありません:関礼子編『”生きる”時間のパラダイム』を読む

立教大の関礼子先生は、私の同世代の社会学者のなかで早くから優れた仕事をされてきた方で、師匠の飯島伸子先生の被害者構造論に留まらず、また鳥越皓之流の生活環境主義でもない、第三の環境社会学を探究されてきた。この本も、その前の … 続きを読む

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この社会はこうして潰れた:藤森徹『あの会社はこうして潰れた』(日経プレミア)を読む

「老舗」帝国データバンク調査部のベテラン企業調査マンによる倒産経緯のファイル。新書サイズに個々の事例を詳しく書き込むのは難しいし、その事例もすごく多様で、語り口もドキドキ・ハラハラというわけではないが(事実の調査のファイ … 続きを読む

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