紙魚のごちそう2:ホッブズ『リヴァイアサン』初版本を名大で見る

地下鉄で駅3つだから散歩にちょうどよい距離で、。おまけに着くと割と空いているスタバがある。名古屋大学中央図書館は私たち家族にとってそうした目的地だ。

新入生歓迎企画として所蔵の稀覯本を展示しているというので、休日家族で見に出かけた。ホッブズの『リヴァイアサン』、モンテスキューの『法の精神』、ルソーの『エミール』、アダム・スミスの『国富論』、そして『百科全書』。和物では『解体新書』や『文明史論之概略』も展示されていた。

何といっても、目玉は『リヴァイアサン』だ。岩波文庫の新版のカバーにもなっている、身体が国民で組織された巨大な王の肖像は、400年前の印刷で見ると、迫力がまたひとしおである。

その頁を見られるわけではないが、『リヴァイアサン』といえば、この決めゼリフである。「人の一生は、ひとりぼっちでまずしく、きたならしくてひどい目にばかり遭い、しかも短い」、あるいはこう訳した方がいいかも「人の一生とは、孤独、貧困、腐臭、暴力、そして死」。原文(はラテン語で英訳も同時出版)は the life of man (is) solitary, poor, nasty, brutish and short. 400年前の文章とは思えない生々しさだ。

 

中筋 直哉 について

法政大学社会学部教授。1966年神戸市生まれ。
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