日本三大銘菓:長岡銘菓『越乃雪』の味わい

宇宙怪獣キングギドラと闘った地球の三大怪獣といえば、ゴジラ、モスラ、ラドンだが、日本三大銘菓といえば何だろう。虎屋の羊羹、塩瀬の饅頭、文明堂のカステラ、ではなくて、金沢の『長生殿』、長岡の『越乃雪』、松江の『山川』だそうである(異説あり)。このうち『越乃雪』を食べたことがなかったので、デパートの全国銘菓売り場で買ってきた。

私が一番好きな和菓子は『長生殿』である。金沢(正確には隣町の野々市)が母方の祖母の郷里という親しみもあるが、何より落雁が好きなのだ。それも地元名古屋の『二人静』や『おちょぼ』のように「ほぼ砂糖」ではなくて、米粉がいい粒具合、混ざり具合で入っているのがいいので、その点『長生殿』が理想的なのだ。バブルの頃経営がおかしくなって潰れかかったときは、本当に心配した。今では京王新宿駅の中2階でいつでも買えるので、安心だ(ちなみに羊羹も美味しいです)。

『越乃雪』、さっそく食べてみる。うわっ、甘い。口の中の水分が吸い取られるような強烈な甘さだ。といっても「ほぼ砂糖」ではなくて、ちゃんと上質な(ただしやや粗粒な)米粉の味が後から来る。うーん。『長生殿』には及ばないな・・・。

ところが時間をおいて3粒目を口に入れたとき、突然この菓子の神髄に触れた気がした。それは口の中の水分を吸い取りながら、米粉の味を残して溶けていく感じが、ちょうど口に含んだ本物の雪が溶けていく感じと同じだったからだ。この見立てはすごい。さすが米どころ、雪深い地の銘菓である。

とか何とか、感心しているうちに、残りは皆家族に食べられてしまった。いつかまた買いに行こう。

中筋 直哉 について

法政大学社会学部教授。1966年神戸市生まれ。
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