鋭いは鈍い、賢いは愚か:私の自慢の鼻を折られる

先日朝のNHKニュース「おはビズ」を見ていた。シンガポールの船の話題で、そういえば大学時代の友人がそこで働いていたな、と思ったら、一瞬本人が映った。

https://www3.nhk.or.jp/news/contents/ohabiz/2019_0613.html

日本の商社に長く勤め、今は現地の船会社の社長さんである。

ここからは自慢です。こうしたちょっとしたことに気づくのが得意だ。この「うどの大木」な身体でなければ、刑事や探偵になったら成功していたと思う。実は仕事上もそうした気づきは多い。

ちょっと天狗の鼻が高くなったところで、とある研究会に出かけた。尊敬する先輩の話を聞いていても、この話の結論はこう、あの話の結論はああ、と次々と気づく。ところが、実際の先輩の結論は半分以上私のとは違うのだ。「あれれ、どうなっているの」と省みれば、理由は、私の方が最初の気づきにうぬぼれて、それに都合のいい情報ばかり集めて証拠立てた気になっているのに対して(近頃流行の行動経済学のいう「確証バイアス」)、先輩の方は関連する証拠がいっぱいになるまで待ってから結論を導き出しているからだった。先輩の話が刺激的だっただけに、私はかなり落ち込んで、家路についた。

鋭いは鈍い、賢いは愚か。

 

中筋 直哉 について

法政大学社会学部教授。1966年神戸市生まれ。
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