国家独占資本主義の現代的位相?:最近の新聞記事から

朝日10月30日朝刊経済面「トヨタ9月世界販売最高」の記事に、自動車大手の9月の生産と販売実績の表が掲載されている。トヨタは世界生産84万台、国内生産31万台。世界販売83万台。ふむふむ、で日産は?いや2位は日産ではなくてホンダ!世界生産47万台、国内生産7万台、世界販売44万台。あれれ、どちらも世界で作って世界で売っているけれど、国内生産量が全然ちがう。どうりでホンダ車を近所で(愛知県だけど)見ないわけだ。販売店も何だかうらぶれている。日産も世界36万、国産5万、世界販売38万で、もう国内で作った分も世界で売っている。マツダとスバルはどちらかというとトヨタ型。軽はスズキがホンダ型、ダイハツがトヨタ型。

この31万台が、愛知県ひいては日本の製造業と雇用を支えているということか。そういえば1週間前の10月23日朝刊1面は「公的マネーが大株主」がトップで、トヨタ株の1割は年金運用機構と日銀が保有しているとのことだった。国民の雇用を支えている企業の株を国家が支えている、美しい国のうるわしい醇風美俗だろうか? これが国家独占資本主義の現代的位相ではないか。

本業はカーレーサーのモリゾー社長、就任した頃は生き生きとしていたのに、この頃何だか表情が暗くて気になっていた。こんな未来のないシステムの歯車になってしまっては、暗い顔もさもありなんである。

別の話だが、1割を多いと思う目でみれば16%はもっと多い。道で行き会う人の6人に1人が同じ服を着ていれば異様だと思うにちがいない。

 

中筋 直哉 について

法政大学社会学部教授。1966年神戸市生まれ。
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