犬吠埼:2020年末のご挨拶

最近「犬吠埼」という言葉を思い出した。地名ではなく「調子(銚子)っ外れ」の意味で、一般的だと思っていたが手元の電子辞書にはない。いつ聞き覚えたのだろう。

地名の犬吠埼には大学3年生の時一度だけ訪れたことがある。免許取り立ての同級生4人で渋谷でレンタカーを借り、徹夜で水戸街道を走って大洗海岸に日の出を見に行った。1人が(この友人は長年勤めた銀行をやめて今司法修習生、少年非行の弁護士になりたいという好漢である)「いい日の出を見たい」と言うので私が「それなら常世につながる大洗海岸」と提案し、急ごしらえのドライブがはじまった。素晴らしい日の出を拝んだ後鹿島神宮を回って銚子駅に出、観光案内所で外川漁港の民宿を予約し、犬吠埼に寄ってから泊まった。ただ、大洗の日の出の印象が強すぎて犬吠埼は風が強かった印象しかない。

「犬吠埼」という言葉を気に入っている。本当は「調子」はいい方がよかった。ヴィルヘルム・ケンプの弾くヘンデルの「調子のいい鍛冶屋」のように。でも「調子っ外れ」でもまあいいか、と思えるようになってきたのである。来年は暇を見つけて犬吠埼、再訪したいな。

https://www.youtube.com/watch?v=TAnKxsu7zaQ

今年もお付き合いくださり、ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

中筋 直哉 について

法政大学社会学部教授。1966年神戸市生まれ。
カテゴリー: 私の心情と論理 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください