法政、おおわが母校2:職場の政治について

以下カッコ内は、友人限定で書いているFacebookの投稿からの引用である。「3年前に職場の政治について投稿した。その後それが原因の1つで病気になり、3年経ってこちらはようやく寛解したように思う。一方3年任期なのでまた選挙があり、現職以外立候補者がいなかったので信任投票で再選された。大学教員票の3分の1棄権、2分の1信任という、安倍自民党内閣に比べて多いのか少ないのか・・・。幸い私には何の声もかからかったので、迷わず不信任に投じた。なぜなら私の期待した成果を1つも挙げられなかったから。ただ気になるのは、身分制になっている職員票の棄権1割、信任8割の高さだ。なるほどな、と思う反面、うちの職場はたいへんだなとも思う。ちなみに文科省は、選挙なんかやめろ、企業と同じように後継指名で選べ、と露骨に圧力(今どきの霞ヶ関用語では「技術的助言」という)をかけてくる。このことはあまりマスコミで報道されない。企業のように成果がはっきりしない大学で、企業のような組織運営を行うとどうなるか、さびしい笑いしか出てこない。」

付け加えると、わが大学は学生総数約4万、学部学生数約3万の団体で、ウェーバー的な意味で専門機関である教職員の内訳が、大学教員約600人、職員(付属校教職員含む)約600人である。大学教員あっての大学とはいえ、トップヘビーすぎると思う(そんなこと言うお前がクビだ!)。大まかな計算では、学生50人に教員1人、職員1人が貼り付く計算だ。実際私は学部の2~4年生のゼミで各学年10人くらい見ていて、大学院や初年次教育の負担を加えると、実感に合っている。しかし職員の方は窓口担当だけではないので、窓口職員の負担は明らかに過酷だ。当然学生の不満も多い。もう1つ大まかな計算を。学生の授業料が年間約100万で(授業料というのが80万、施設充実費というのが20万)、授業料だけで50人で4000万、大学教員の給与が1000万、職員の給与が600万とすると、2400万くらい浮くことになる。学生1人あたりだと約50万、4万人で年間200億の儲け。「うわっ、ボロい商売」と一瞬思うが、そんなに甘くはないのだろう。たとえば郊外の美しいキャンパスは、秋は落ち葉掻きで大変だ。

上に「身分制」と書いているが、選挙では大学教員(と卒業生から選ばれた評議員)に2票のウェイトが載せられる。ということは、棄権の大きさも2倍分と考えるべきだろう。3分の1も棄権する有権者に2倍分の投票権を与えるのは、正直どうかと思う。選挙はやめろという文科省の圧力には納得できないが、財団法人(正確には学校法人だが、公共的財産の管理という経済的実質を重視すべきだ)の理事長がこんな大学教員たちの中から選ばれるのが本当に適切なのか、私は疑問に思っている。

中筋 直哉 について

法政大学社会学部教授。1966年神戸市生まれ。
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法政、おおわが母校2:職場の政治について への1件のフィードバック

  1. 中筋 直哉 のコメント:

    上記の試算で、大学教員の給料を1500万、職員を1000万とすると浮くのは1500万、全体では120億となり、あまり「ボロい」とはいえなくなる。まだ年功制の教職員が高齢化すると、このモデルに近くなっていくだろう。ちなみに学生には私たち教員が企業役員くらい、つまり2500万くらいもらっていると思っている人が多い。そういう誤解をされないためにも、通勤は学生と同じバスを使い、上から下までユニクロで通うようにしている。そもそも学生の前で見栄を張ってもしょうがない。

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