なぜEPは苦手なのだろう?

追い詰められると、期末試験中の高校時代のように、関係のない読書に逃避してしまう。南スーダンが独立するというニュースでふと思い立って、エヴァンス=プリチャードの『ヌアー族』を読み直してみる。高校生の頃は文化人類学者になりたかったかったのに、その標準的古典であるはずのEPはなぜか苦手だ。たぶん仕事があまりに目的合理的になされすぎていて息が詰まるからだろう。目的合理的な世界があってもいいが、僕たち人間は本質的にはそうでないと思いたい。目的合理的でなくても、知的だし、美的であるのが人間であるはずだ。

中筋 直哉 について

法政大学社会学部教授。1966年神戸市生まれ。
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