読書ノート」カテゴリーアーカイブ

「怪しい隣人」補遺:脇村義太郎『回想九十年』を読む

先に「怪しい隣人」という題で、農村社会学の先人喜多野清一と生態学の巨人南方熊楠がお隣さんだったという話を書いた。その訪問で乗り降りした紀伊田辺駅で、郷土の偉人として喜多野ではなく商業史家の脇村義太郎が顕彰されていることに … 続きを読む

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実証的に見る東大的なるもの:今日の授業から

学部の「市民運動論」という授業で毎年「日本資本主義論争」の話をする。別にマルクス主義にノスタルジーがあるわけではなく、この論争を知ることは日本の社会運動と社会科学の歴史を学ぶ上で必要だと思うからだ。今日その話をしたとき、 … 続きを読む

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後の祭り:新原道信編著『人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク入門』をいただいて

中央大学の新原道信先生よりご高編『人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク入門』(ミネルヴァ書房)をご恵贈いただいた。複数の先生方のお名前があるので、礼状をサボってここに記したい。ありがとうございます。 どの章も執筆 … 続きを読む

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服従しない心理:ミルグラムへ実験の偏見を考える

午後、親しい同僚とチャットでミルグラム実験の話をした。ミルグラム実験はアイヒマン実験とも呼ばれ、その著書『服従の心理』の名の通り、大多数の人間が残虐な行為も権威の下では行えることを示したことで知られる。しかし『服従の心理 … 続きを読む

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戦争で破産した学問:及川宏と旧仙台領増沢村調査3論文

この項、前稿に続く 農村研究の分野でも先の大戦で失われた命がいくたりもあった。よく知られているのは自然村概念を創った清水三男(1909年生、シベリア抑留で死亡)、大塚久雄の法政時代の弟子だった戸谷敏之(1912年生、フィ … 続きを読む

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「日本農村社会学の聖地巡礼」連載(笑)あと2回:岩手県の2つの農村

「日本農村社会学の聖地巡礼」を誰に求められるでもなくながながと連載してきたが、いよいよ最終回まであと2回となった(勝手に)。今回は岩手県の村の二本立てである。1つめは紫波郡旧煙山村、2つめは江刺郡旧増澤村、同じ岩手県でも … 続きを読む

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法政大学社会学部のポストコロニアリズム

必要があって研究室の書架の奥の奥から『法政大学社会学部50年誌』を探し出した。ここに移った次の年に刊行されたもので、命じられて「服部之総『明治の五十銭銀貨』再読」という小文を書いた。一番最近赴任した人に、ということだった … 続きを読む

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真実にブツはいりません:最近の読書から

「【父】ある話が真実であるためには、それがほんとうに起こったことでないといかんのかね?」(G.ベイトソン、M.C.ベイトソン『天使のおそれ』) つい吹き出してしまう。キリスト教国に生まれ育った人はすぐに「疑り深いトマス」 … 続きを読む

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石母田正『中世的世界の形成』再読

石母田正『中世的世界の形成』(初版1946年)は日本史学の古典中の古典だが、社会学で言及する人は多くない(と思う)。私も最近まで読んだことがなかった。数年前に社会調査法の授業で使っているマリノフスキ『西太平洋の遠洋航海者 … 続きを読む

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天職について:松本俊彦『誰がために医者はいる』を読む

アカデミックな専門家を看板にメディアで活躍する人は多いが、話をまじめに聞こうと思う人は私には少ない。スポットライトへの嫉妬もあるし、紋切り型の物語の語り手でしかないことへのいら立ちもある。そのなかで、いつも耳を傾ける同世 … 続きを読む

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