私が一番好きな名古屋メシ:鮒味噌の季節

厳密には名古屋メシではなく木曽三川メシかもしれない。市内ではほとんど見かけず、ずっと置いていた近所の某スーパーもDQになったら置かなくなった。津島まで買いに行くか蟹江の通販に頼むかしかない。写真は通販で頼んだもの。

鮒味噌。鮒と大豆を赤味噌と砂糖(たぶんザラメ)で煮込んだもの。頭骨も中骨も柔らかくなっているが味はとことん甘くとことんみそ味。鮒が子持ちならシメたもの。往年の毒舌料理研究家辰巳芳子先生も大絶賛です。

海端の町育ちの私には川魚自体が外国料理のように珍しい。子どもの頃墓参りの際祖父の郷里の川で「ドンコ」をすくったら、本家のお嫁さんが煮付けてくれた。それくらい。学生旅行で訪れた山形の白布温泉で、この鮒味噌と同じくらい黒々と煮込んだでっかい筒切りの鯉が出て仰天した。それくらい。

鮒といえば鮒寿司というのは関西至上主義的な狭い了簡じゃないか。世の食いしん坊諸氏はぜひ鮒味噌の素朴な奥深さを味わっていただきたい。

中筋 直哉 について

法政大学社会学部教授。1966年神戸市生まれ。
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