図書新聞1月21日号に、奥村隆編『作田啓一VS.見田宗介』の書評を寄稿した。
http://www.toshoshimbun.com/books_newspaper/week_article.php
刷り上がってみると、奥井智之先生のS.バウマン『社会学の使い方』書評と上下に並んでいて、うれしい。奥井先生は年の離れ具合から大学院でご一緒させていただくことはなく、何かの学会の会合で一度お話ししただけの間柄だが、そのときの好印象忘れがたく、ご高著『社会学』を今年の1年生のゼミのテキストに使わせてもらった。学生たちも勉強になったようである。
書評には書かなかった裏情報を1つ。見田先生は野口晴哉の「整体」に造詣が深く、10年前くらいに箱根で開かれた整体協会の記念シンポで講演されていた。作田先生も亡くなられるまで「整体」に身を委ねられていたと聞き及んでいる。お二人の足下にも及ばないけれど、私も『月刊全生』の新年号の裏表紙が野口晴哉の「愉」だったので、コピーして研究室に貼っておくことにした。
玉稿のなかに、自分の名前を見つけましたので、コメントさせていただきます。お久し振りでございます。
バウマンの逝去には、大変ショックを受けました。図書新聞の書評の末尾に追悼の言葉を押し込みましたが、この先、別の紙媒体で、もう少しきちんとした追悼文を記すことができそうです。
興味をもちましたのは、演習で『菊と刀』を読んでおられるとのよし。表面的な分かりやすさとは別に、とても厄介な書物と思っています。そのことがございまして、コメントさせていただきました。作田啓一説はどうなんでしょうか。
また、どこかで交流できればと思っております。簡単なコメントで失礼いたします(電車の車中で執筆という事情もございます)。
奥井先生、コメントありがとうございます。こちらこそ遠からずぜひお目にかかりたく。『菊と刀』はおっしゃる通り、取扱注意の古典と思います。これまで病気のリバビリということもあって、作田、副田、ラミス、道場など後世の研究書には触れず、原典の理解と解読に重点を置いてきましたが、来年度は少しそうした機会も設けてみようと思います。